子犬系男子は待てを知らない
雪平くん?
顔を上げると視界いっぱいに飛び込んできたそれに、釘付けになる。
……わ、やっぱまつ毛長〜。
顔小さいし、肌もあたしより綺麗に見えるし白いし……。
「この問題、難しそうに見えるけど、コツ掴んだら簡単だから」
っていうか、めちゃくちゃいい匂い。
甘酸っぱいフルーツみたいな──。
「璃子ちゃん?」
「わっ!」
「聞いてた?」
あ、どうしよう。
至近距離で目が合ったらもうおしまい。
「え、えっと」