子犬系男子は待てを知らない


「璃子ちゃんの役に立てるなら、いつでも任せてよ」

「相変わらず優しいな〜雪平くんは」


キラキラと眩しい笑顔を浴び、自然とそんな言葉がもれる。

じっと見つめていると。



「好きな人には特別なんです!」

「すっ……」


好きな人って!

さらりと飛び出した一言に、身体が硬直する。


そんなの前から知ってるはずなのに。

それでも、やっぱり慣れないのだから仕方がない。



「照れてる璃子ちゃんかわい〜」

「か、かわっ……もう!」

< 72 / 352 >

この作品をシェア

pagetop