子犬系男子は待てを知らない


「話してくれてありがとう」

「雪平、くん?」


優しくて、力強い温もり。


「俺の前では、無理して笑わなくていいんだよ」

「っ!」


あたしは気づけばそれにぎゅっと縋りついていた。


「あたしほんとは平気なのにぃ〜」

「うん」

「ぜんっぜん、気にしてないのにぃ〜」

「うん」


今まで堰き止めていたはずの感情が解き放たれたように溢れ出す。


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