子犬系男子は待てを知らない


バカじゃん。

考えないようにしてたのに、なんで思い出しちゃうかな。


あの時冷静じゃなかったとはいえ、雪平くんの前であんなの……。

うぅ、恥ずかしくてたまらない。


……でも。

そういえば雪平くん、なんにも触れてこないよね?

あれからなにもなかったみたいに。


色々質問されても困るから、助かってはいるんだけど……。


「なんで何も言わないんだろ」

「え?」


──やばっ!

聞こえた?


「やっ、なんでも──」

「もしかして、この前のこと?」

「っ!」

< 87 / 352 >

この作品をシェア

pagetop