子犬系男子は待てを知らない
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「起立、礼──」
そんな号令とともに、テスト終了後初めての放課後がやってきた。
掃除も済ませ、あとは帰るだけ。
愛花と山岡くんと……雪平くんと。
みんな揃ってから、靴箱へと向かった。
「ねー、お二人さんは物理の最後の問題解けた?」
少し進んだところで、愛花が問題用紙を広げながら問いかけた。
「んー……一応、解けたかな」
「俺もなんとなくは」
「やっぱりか。アンタら天才?」
へー、あの問題全っ然解き方わかんなかったのに。
すごいなぁ。
そう感心する傍らで、あたしはすこーし考え事をしていた。