朝焼けの空できみと過ごしたあの日はもう戻らない

第30話 夢のような感覚

「結愛、大丈夫か?」

呼び捨てするほどそこまで深い仲じゃなかった。
心配するのはこちらの方。死んでいたかと思った。
大した怪我をしていなかったようで元気そうな碧央がいた。

結愛はぺたんと腰が抜けて立てなくなる。
碧央を幽霊のように驚いていた。

同じ目線でしゃがみ、碧央は結愛の頬の涙を指で拭った。

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