恋の微熱に溺れて…
「それなら、気になっているもの全部頼んで、二人でシェアしない?」

私が迷っていると、優希が提案してくれた。優希さえよければ、その案に乗りたい。

「優希がそれでいいなら、シェアしたい」

これなら迷わずに、注文できそうだ。

「いいよ。実は私も色々食べたいものがあったから助かる…」

本当にそうなのかもしれないが、私に話を合わせてくれたのであろう。
真意は分からないが、人に話を合わせてくれる心遣いに、私は感謝した。

「本当?それじゃそうしよう」

色んな美味しいものが食べられる。想像するだけで涎が出そうだ。

「分かった。注文したいもの、タブレットで選んで決めて」

最近、飲食店で注文する際、タブレットで選んで注文することが増えた。
このお店もタブレットで注文するやり方みたいで。私はタブレットで注文したい料理を選び、注文一覧に入れた。

「優希、私はもう選び終えたから、優希に渡すね」

タブレットを優希に渡した。今度は優希に選んでもらうために。

「ありがとう。私が選び終えたら、注文しちゃうね」

それから数分後、優希は選び終えたみたいで。注文してくれたみたいだ。
それから二人で談笑しながら、注文した料理が届くまで待った。

「京香は最近どうなの?」

このどうなの?は、恐らくお互いの近況について聞いているのであろう。
私は素直に答えた。彼氏ができたことを…。
< 124 / 133 >

この作品をシェア

pagetop