恋の微熱に溺れて…
「それはよかったね。もしかして、もうすぐ結婚とか?」

そんな雰囲気を醸し出している。もう結婚式の準備をしていていると聞かされても驚かない。

「さすがにそれはまだだよ。でもお互いに結婚を前提にお付き合いはしてるよ」

年齢に応じて、お付き合いの仕方が違う。特に私達の年齢にもなると、どうしても結婚が付き纏う。
私はちゃんと慧くんとの将来について考えているだろうか。ただお付き合いできて喜んでいた自分が恥ずかしい。
結婚したいかどうかと問われると、結婚はいつかしたい。ただ今すぐ結婚したいというわけではない。
きっと優希はもっと近い将来で考えている。自分と違い、ちゃんと将来のことを考えている優希に、私は自分がまだ置いてけぼりにされているような気がした。

「そっか。なら近い将来結婚するかもしれないね」

その時は思いっきりお祝いさせてほしい。友達として。

「そうだといいな。その時は式も挙げたいって思ってるから、参加してね」

もちろん式に呼んでもらえるのであれば、参加したい。大切な友達の式だから。

「もちろん。優希に呼んでもらえるなら、絶対に参加する!」

「京香は絶対に呼ぶよ。だって私の親友だから」

友達が多い優希にそう言ってもらえて嬉しい。私も優希を親友だと思っているから。

「嬉しい。私も親友だと思ってるよ」
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