恋の微熱に溺れて…
「なんかこういう話をしてると、彼氏に会いたくなるね」

優希がボソッと言った。優希も同じことを思っていたみたいだ。

「うん。会いたい。同じ気持ちでいてくれてるといいな」

慧くんも会いたいと思ってくれてるかな。同じ気持ちでいると信じた。

「同じ気持ちでいてくれてると思う。だってお互いに好きだから」

想い合えるってとても奇跡なことで。この運があったからこそ、今こうしてその奇跡を味わうことができている。
私には数少ない運。その中でも素敵な人に出会えることができた。本当に奇跡に感謝だ。

「そうだね。お互いにちゃんと想い合っているからね」

「うん。お互いにちゃんと想い合っていたら、それだけで大丈夫」

その気持ちを失ってしまった時、二人の関係は終わる。
私達にはまだないと思うが、いつか冷めてしまう日がくるかもしれない。永遠なんてないから。
それでも、慧くんとはずっと甘い雰囲気を保てる関係でいたい。

「そうだね。それだけで充分だね」

友達とこうして彼氏について語れる日がくるなんて思わなかった。こんなふうに語れて嬉しい。
これからも優希とこんなふうに語りたい。近いうちにまた優希と色んなことを喋りたいので、今度は自分から誘おうと思う。

「…ランチを終えたら、今日は解散しよっか。お互い彼氏に会いたいし」

優希も我慢できないみたいだ。私も会いたいと思っていたので、お互いに自分の気持ちを優先することにした。

「そうだね。そうしよっか」

でもまだ優希との時間を楽しみたい。せっかく久しぶりに会えたのだから。

「でも京香ともう少し一緒に居たいけどね」

優希もそう思ってくれていて、嬉しかった。やっぱり女友達っていいなと思った。
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