恋の微熱に溺れて…
「迷うね。…ねぇ、優希。またここに来ない?そうすれば、また美味しいものが食べられるし。次はデザートのことも考えて注文しよう」

気が早いかもしれないが、また優希に会いたい気持ちが先行した。それにこのお店も気に入った。慧くんとも訪れようと思う。

「そうだね。とりあえず、今、一番食べたいものを食べますか」

そう言って、すぐに食べたいものが決まったみたいだ。こう!と決めたら決断力の早い優希に、私は微笑みながらその様子を見ていた。

「決まったんだね」

「うん。決まった。京香は?」

私は優希の様子を眺めていたので、まだちゃんと決めていない。慌ててメニュー表を見た。

「決まったよ。優希の分も一緒に注文しておくね」

私がまとめて注文した。チラッと注文一覧から見たが、優希の頼んだのも美味しそうで。運ばれてくるのが楽しみだ。

「うん。ありがとう。助かります」

また二人でお喋りしながら、デザートが運ばれてくるのを待った。
そして、話題は再び彼氏の話題に戻った。

「ねぇ、京香の彼氏の写真とかないの?見てみたい」

優希は私の彼氏の顔が気になるみたいだ。私も優希の彼氏が気になる…。

「いいよ。そしたら、優希の彼氏も見たい」

こうなったら、お互いに見せ合いたい。私だって優希の彼氏がどんな人か気になるから。
< 134 / 136 >

この作品をシェア

pagetop