恋の微熱に溺れて…

4度:頂上で…

会社の帰り、いつも通り二人で一緒に歩いて帰っていたら、突然、慧くんに、

「今週末、遠出しませんか?」

…と言われた。
慧くんと一緒にお出かけしたいと思っていたので、私は慧くんのお誘いを受けた。

「うん。いいよ。どこかへ行こっか」

週末、どこへ出かけるのか、今から楽しみだ。

「それじゃ、週末よろしくお願いします」

「うん。よろしくね」

こうして、慧くんと週末デートすることが決まった。
まだデートに慣れない。今までデートしたことがなかったからである。
次第に慣れていくのかもしれないが、今はまだそんな姿が想像できない。

「楽しみにしててくださいね」

どうやらどこへ行くのかは、当日までのお楽しみ…ということみたいだ。

「うん。分かった。楽しみにしておく」

どこへ行くのか考えを膨らませながら、週末を楽しみにワクワクしているのであった。


           *


あっという間に時間が過ぎていき、週末を迎えた。
慧くんと電車で目的地へと向かい、着いた先は遊園地だった。
遊園地に訪れたのは、学生の頃以来で。久しぶりの遊園地にワクワクしている。

「京香さんって、絶叫系は得意ですか?」

慧くんはきっと絶叫系が好きなのであろう。
私が乗れるか乗れないか、気になっているみたいだ。私の答え次第で乗れる・乗れないが決まってしまう。
ちなみに、私は絶叫系が得意なので、何の問題もない。
< 18 / 239 >

この作品をシェア

pagetop