恋の微熱に溺れて…
「まだ京香さんとくっついていたかったです」

慧くんも同じことを考えていたみたいだ。
でも、改まってそう言われると恥ずかしい。人前でイチャついていたなんて…。

「う、うん。そう…だね」

一刻も早くこの場から去りたい。
私の気にしすぎかもしれないが、人様の前でイチャついてしまったことが恥ずかしい。
なので、いっそのこと、記憶から消したい。

「そろそろ休憩にしましょっか」

慧くんが新たな提案を持ち掛けてくれた。
私としては早くこの場を去りたかったので、慧くんの提案に助けられた。

「うん。そうしよう」

メリーゴーランドを去り、どこか休憩できる場所へ移動した。
こういった遊園地には、食べ物や飲み物を飲んだり食べたりできるスペースがある。
歩いて数分後に、スペースを発見したので、そこでゆっくりすることになった。

「京香さん、せっかくですし、お昼にしちゃいませんか?」

一度休んでしまったら、動きたくなくなってしまう。
それに時間的にも丁度良い。その提案に乗ることにした。

「そうだね。そうしよっか」

「それじゃ、京香さんはここに座って待っててください」

そう言って、慧くんは席を立って、どこかへ行ってしまった。
トイレかな?と思い、言われた通りに座って待っていた。
その数分後、手に飲み物と食べ物を持った慧くんが現れた。
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