恋の微熱に溺れて…
*
目を覚ますと、寝室のベッドの上にいた。
「京香さん。おはようございます」
隣には全然余裕の慧くんがいて。どうしてこんなにも余裕があるのか、不思議に思った。
「おはよう。ごめん。寝ちゃって…」
「大丈夫ですよ。今からもう一回してもいいですか?」
今日はここで終わらないみたいだ。私もまだしたいと思っていたので、誘いに乗った。
「いいよ。私もしたい……」
「その言葉が聞けて嬉しいです。遠慮なくいかせて頂きますね」
そう言って、慧くんは私を再び抱いた。さっきよりも激しく。
あまりの激しさに、もう色々我慢できなくて。ずっと狂いっぱなしの状態だった。
気がついたら、また意識を手放していて。眠りに落ちていた。
その最中、時折慧くんの荒い息遣いが聞こえ、何故か私の身体は熱く火照っていた。
眠っているはずなのに、先程まで感じていた熱を味わっているような感覚に陥った。
半分寝ぼけていたので、私ったらどこまで欲求不満な女なんだろう。
はしたないと思い、恥ずかしくて眠って誤魔化した。
今思えば、あれは夢ではなく、現実で。慧くんがずっと我慢してくれていたのが分かった。
そう思うと、途端に申し訳ない気持ちになり、もう少し自分に体力があればな…と落ち込んだ。
*
二度目の目覚めを迎えた。
慧くんは隣に眠っていた。私が目を覚ましたことに気づくと、慧くんが目を覚ました。
「京香さん、おはようございます」
あれだけしたのに、疲れを感じさせない爽やかな笑顔だ。
やっぱり、若いから体力があるんだなと思った。