恋の微熱に溺れて…
いきなり激しいキスをしてきた。慧くんにキスされたら、私はもう熱に浮かされてしまう。
そのまま熱の深い海に溺れていき、慧くんの与えてくれる熱に、身体はずっと火照っていた。
何度溺れても、慧くんは私が限界に達するまで熱を与え続け、私はもう慧くんナシでは生きていけない身体になってしまったんだと、身を持って知った。
私は慧くん以外を知らないので、これが身体の相性が良いということに、まだ気づいていないのであった…。


           *


喉はカラカラだし、さすがにお腹が空いた。
それに今、何時なんだろう?そんなことを思いながら、隣を見た。
慧くんは疲れて眠っている。こうやって寝顔を見るのは初めてで。思わず、慧くんの寝顔って可愛いなと思った。
同時に、やっぱり自分より若いんだなと実感させられた。
肌のきめが細やかで羨ましいなと思いつつ、サラサラな髪に触れたいなと思い、手を伸ばす。

「京香…さん?!」

私が髪に触れただけで、慧くんは目を覚ましてしまったみたいだ。
慌てて私は手を引っ込めた。すると、その手を慧くんが捕まえた。

「遠慮せずに触ってください。京香さんに触られるの、嬉しいです」

そう言われてしまうと、嬉しくて照れてしまう。
再び手を伸ばし、慧くんの髪に触れた。

「慧くんの髪、サラサラだね。羨ましい」

私がそう言うと、今度は慧くんが私の髪に触れてきた。

「そうですか?京香さんの方がサラサラです」
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