恋の微熱に溺れて…
快く受け入れてくれたことが嬉しくて。この日の俺は完全に暴走していた。
気がついたら、自分の本当の想いを告げていた。京香さんのことが好きだと。
気持ちを伝えるだけならまだしも、お試しに付き合ってくださいなど、出過ぎた真似をしてしまった。
今まで慎重に事を進めてきたというのに、ここにきて今までのことを全部覆すくらい、勢いだけで行動してしまった。

後悔しそうになったが、京香さんは俺の気持ちを受け入れてくれた。
嬉しかった。だって、今日から京香さんは俺の彼女だから。
大事にすると誓った。優しくしたい。宝物に触れるみたいに…。
もっとゆっくり進めていくつもりでいたが、我慢できなかった。
好きだからこそ、もっと欲しいという欲求に駆られた。

俺の彼女になってくれただけでも嬉しいのに、初めてを捧げてもらえた。
もうこれ以上、幸せなことなんてない。それなのに、神様は更なる幸運を運んでくれた。
それは身体の相性まで抜群なことだ。京香さんとした時、初めての感覚を味わった。
触れ合う温もりがとても心地良くて。我を忘れるほど、求めてしまった。
今までこんなことはなくて。もう理性的な頃の俺には戻れない。
俺は京香さんの全てが好きだ。身体の相性が良いところも含めて。
日に日に誰にも渡したくない気持ちが高まる。早く自分のモノにしたい。京香さんと結婚したい。

俺がこんなにも焦っているのには、理由がある。
それはまだ京香さんが気づいていない刺客が潜んでいるから。
その刺客に負けたくない。出し抜きたい。そいつに気づかれる前に、早く京香さんを自分のモノにし、黙らせたい。
そんなことを考えているうちに、まさかライバルにバレているとは、この時の俺は知る由もなかった。
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