恋の微熱に溺れて…

7度:想い…(※一樹目線)

最近、同期の葉月の様子がおかしい。
今まで色気と無縁だった葉月が、急に艶っぽくった。
妙に女を出しているため、変な気持ちがいつもより増してしまう。
一体、誰が葉月を変えたのだろうか。俺は気になって仕方がなかった。だって、俺は葉月のことが…。

ずっと好きでいて。どうして一歩も前に踏み出せないのか、自分でもよく分からない。
どうでもいい女は、簡単に落として抱ける。本気であればあるほど躊躇してしまう。
今更、葉月への想いは消せない。このまま気持ちを隠し通すことももう限界だ。
だけど、どうやって告白したらいいのか分からない。それに葉月がどうして変わったのか、聞く手段もない。
どうしたらいいのか分からず、俺は手を拱いていた。ただ仕事に打ち込むことしかできなかった。


           *


モヤモヤした気持ちのまま、仕事が手に付くはずもなく…。
休憩がてら、飲み物でも買いに行こうと思い、席を立ち、自販機へと向かった。
特にこれといって飲みたいものがないので、適当にコーヒーを選んだ。
缶はゴミの分別が面倒くさいので、ここで飲み終えようと思う。
ついでに良い休憩にもなるし…と思い、ぼーっとしていた。コーヒーを飲みながら。
すると、微かに人の声が聞こえてきた。仕事中だというのに。俺も休憩しているので、あまり偉そうなことは言えないが…。
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