恋の微熱に溺れて…
「早くご飯を食べて、イチャイチャしたいですね」

今度は不敵な笑みを浮かべながら、そう言われた。
この悪魔な笑みに、私は完全に落ちてしまっている。

「…ご飯は後にして、先にイチャイチャする?」

勇気を出して、私から誘ってみた。
私ももう我慢できなかった。早く慧くんが欲しかった。

「京香さんがいいなら、望んでイチャイチャさせて頂きます」

慧くんが私の頬に手を添えてきた。
そのままゆっくり顔が近づいてきて。そっと唇と唇が優しく触れ合う。
暫くの間、優しく触れ合うだけのキスを繰り返した後、次第に唇が深く重なっていき、どんどん甘い蜜に心も身体も溺れていく。
この熱の甘さを知ってしまった私は、ずっとこの熱に溺れていたいと思ってしまうほど、熱に浮かされていた。


           *


昨夜、あれだけ散々求め合ったというのに、朝も激しく求め合ってしまった。
その上、今夜もまた会う約束をした。もしかして今夜もするのかな…?!
いや、それはさすがにないだろう。昨日、あれだけたくさん求め合ったのだから。

それでもまだ物足りないと感じ、更に望んでしまう。
このままじゃダメだ。ちゃんと自分をコントロールしないと。
頭では分かっていても、上手くコントロールできない。
仕事中ですら、慧くんのことを考えてしまい、ぼーっとしてしまう始末…。
切り替えないと、このままじゃ仕事に支障をきたす。
そう思っていた、矢先の出来事だった…。
< 91 / 133 >

この作品をシェア

pagetop