激流のような誠愛を秘めた神主は新米巫女を離さない
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千暁たちが外に出たときには、車が駐車場から出るところだった。
千暁は素早くヘルメットをかぶり、バイクにまたがる。
「追うぞ」
ミカが言い、律と大晴が続いた。
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体に力が入らない。
紫緒は焦った。
せっかく千暁たちが助けに来てくれたのに。
自分がもっと動ければあのとき逃げ出せたのだろうに。
おめおめと車に連れ込まれてしまった。
「こいつ、ぐったりしてません?」
男の一人が竜介に聞く。
「ほっとけ」
竜介が言う。
「あいつら追ってきました」
ドライバーが言い、竜介は振り向いた。
神主装束の男が乗ったバイクと、カラオケ店にあったクラシカルな黒い車が見えた。
「ふりきれ」
命令されたドライバーはアクセルを踏み、車は急加速した。