わたくしが社交界を騒がす『毒女』です~旦那様、この結婚は離婚約だったはずですが?
「我慢って、何をですか?」
少しだけうるさい心臓を押さえ込み、クラリスはゆっくりと尋ねた。
「これから君を抱こうと思ったのだが……」
クラリスはぐわっと顔中が熱くなった。
「な、な、な、な、なにをおっしゃっていらっしゃるのでしょう」
あまりにも動揺して、自分でも何を言っているのかがわからない。
ユージーンは喉の奥で「くくっ」と笑っている。
「ああ、すまない。あまりにも君が初心な反応を見せてくれて、嬉しくなった。やっぱり、抱いてもいいか?」
「だ、だ、だ、ダメです。我慢するとおっしゃったばかりではありませんか!」
「そうだな。今日は我慢する。明日はどうなるかわからないが」
「明日……」
「なんだ? 君は俺の妻だろう? 俺もやっとここに戻ってこられて、愛おしい妻の側にいられるのだから。少しくらい、かまってくれたっていいのではないか?」
そう言ったユージーンは、いきなりクラリスの肩をつかんで抱き寄せ、口づけた。
あまりにもの行動のはやさに、気がついたら目の前に彼の顔があった。クラリスからしてみれば、そんな感じである。
少しだけうるさい心臓を押さえ込み、クラリスはゆっくりと尋ねた。
「これから君を抱こうと思ったのだが……」
クラリスはぐわっと顔中が熱くなった。
「な、な、な、な、なにをおっしゃっていらっしゃるのでしょう」
あまりにも動揺して、自分でも何を言っているのかがわからない。
ユージーンは喉の奥で「くくっ」と笑っている。
「ああ、すまない。あまりにも君が初心な反応を見せてくれて、嬉しくなった。やっぱり、抱いてもいいか?」
「だ、だ、だ、ダメです。我慢するとおっしゃったばかりではありませんか!」
「そうだな。今日は我慢する。明日はどうなるかわからないが」
「明日……」
「なんだ? 君は俺の妻だろう? 俺もやっとここに戻ってこられて、愛おしい妻の側にいられるのだから。少しくらい、かまってくれたっていいのではないか?」
そう言ったユージーンは、いきなりクラリスの肩をつかんで抱き寄せ、口づけた。
あまりにもの行動のはやさに、気がついたら目の前に彼の顔があった。クラリスからしてみれば、そんな感じである。