わたくしが社交界を騒がす『毒女』です~旦那様、この結婚は離婚約だったはずですが?
朝食のときもクラリスは毒を飲む。夕食時はお酒に見えるようにショットグラスを使用するが、朝食時はお茶に見えるようにティーカップを用いる。それはクラリスの体質を知らない者が見ても、不思議に思わないようにという配慮のためであるが、すぐに気づいたのが目の前のユージーンだった。
「クラリス。君に言っておかねばならないことがあるのだが」
たった一言なのに、その言葉にドキリとした。いったい、何を言われるのだろう。
「討伐団に参加した私兵たちの帰還を祝って、慰労パーティーを開く。いつも、戻ってきてから五日後に開いているから今回もその予定だ。パーティーの準備は、ジョゼフを中心に動いている」
クラリスがウォルター領に来てからというもの、そういったパーティーやましてお茶会と呼ばれるような催しものに参加していない。近場で開かれていないし、招待状も届かないのだから参加しようがない。王都にいたときは、アルバートにくっついてさまざまな行事に参加していたというのに。
「そのパーティーで、君を紹介したい」
「んぐっ」
パンが喉につまるかと思った。慌てて毒入り紅茶を飲む。
「それから、結婚式も挙げたい。相談したいというのはこの話だ。君の家の都合もあるだろうし」
今度は飲んでいた毒入り紅茶を噴き出しそうになった。
「クラリス。君に言っておかねばならないことがあるのだが」
たった一言なのに、その言葉にドキリとした。いったい、何を言われるのだろう。
「討伐団に参加した私兵たちの帰還を祝って、慰労パーティーを開く。いつも、戻ってきてから五日後に開いているから今回もその予定だ。パーティーの準備は、ジョゼフを中心に動いている」
クラリスがウォルター領に来てからというもの、そういったパーティーやましてお茶会と呼ばれるような催しものに参加していない。近場で開かれていないし、招待状も届かないのだから参加しようがない。王都にいたときは、アルバートにくっついてさまざまな行事に参加していたというのに。
「そのパーティーで、君を紹介したい」
「んぐっ」
パンが喉につまるかと思った。慌てて毒入り紅茶を飲む。
「それから、結婚式も挙げたい。相談したいというのはこの話だ。君の家の都合もあるだろうし」
今度は飲んでいた毒入り紅茶を噴き出しそうになった。