学園トップの総長様が私に何か用がある?
今日は授業がなく、早く帰ることになった。

午前中の平日に学校がないって、特別感あるよね。

寮に帰ってお昼ご飯を作ろう。

…面倒くさいから食堂でも行こっかな。

この学園は他とは違うところがたくさんある。

例えば、食堂のご飯は成績上位者は無料、とか…。

あとは、…生徒会長の権限が強いとか?

え、あ、生徒会長ってあの人…?

生徒会長は学校の改装とか、制服から校則まで変えられちゃうんだ。

まあ、私もお父さんに頼めばできるけどね…。

そんなことを考えてるうちに食堂についた。

……毎回思うけど、この学園って色々スケールが大きいよね。

私の前に立ちはだかるのは3mはあるであろう大きい扉。

…その上に食堂、という文字がある。

扉は、開けて良いのかな…?

扉の前で立ちすくんでいると、小鳥遊先輩が声をかけてきた。

「食堂の前で何やってんだ?」

不思議そうに訊ねてくる小鳥遊先輩。

ん〜、ただ入りにくかっただけなんだけどね…。

「いえ、何も。」

先に食堂の扉を開けると、そこには…。

「ひ、広…。」

大きいテーブルに豪華な照明。

こ、ここでご飯かぁ…。

「あ〜龍太、メシ一緒に食べようぜ。」

小鳥遊先輩はお友達?と一緒に食べるらしい。

あ、テラス席ある…。

1人で座ろうかな……。

「華永も一緒に食べるか?」

…え?

なになになに?!一緒に食べ……

「ぃいえ、結構です!!」

失礼しましたー!と叫んで、結局今日も自炊したのでした…。
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