野獣と噂の王太子と偽りの妃
「おお、プリムローズ。見違えたぞ」
大聖堂の入り口の大きな扉の前まで来ると、正装した父がプリムローズに目を見張る。
「いつの間にこんなに綺麗になったんだ?私の娘は」
「ふふっ、お父様。メイクのおかげですわ。わたくし、中身は何も変わっておりません」
「そうか。あ、いや。そうでもないだろう?内側からキラキラとした輝きが溢れている。幸せになれたんだな、プリムローズ」
「えっ…」
「うちを出て行ってから、ずっとお前のことを心配していた。だがお前はちゃんと、自分の力で道を切り拓いたんだ。これからも真っ直ぐに自分の信じた道を進みなさい。天国の母もお前を見守ってくれるだろう。王太子様と一緒に、これからも幸せにな」
「お父様…」
プリムローズは一瞬言葉を詰まらせてから、満面の笑みで頷いた。
「はい。ありがとうございます、お父様」
その笑顔に頬を緩めると、父はプリムローズの手を取って腕に掴まらせた。
やがてパイプオルガンの音色が聴こえてきて、扉が大きく開かれる。
プリムローズは父と一緒に深々と頭を下げてから、ゆっくりとバージンロードを歩き始めた。
大聖堂の入り口の大きな扉の前まで来ると、正装した父がプリムローズに目を見張る。
「いつの間にこんなに綺麗になったんだ?私の娘は」
「ふふっ、お父様。メイクのおかげですわ。わたくし、中身は何も変わっておりません」
「そうか。あ、いや。そうでもないだろう?内側からキラキラとした輝きが溢れている。幸せになれたんだな、プリムローズ」
「えっ…」
「うちを出て行ってから、ずっとお前のことを心配していた。だがお前はちゃんと、自分の力で道を切り拓いたんだ。これからも真っ直ぐに自分の信じた道を進みなさい。天国の母もお前を見守ってくれるだろう。王太子様と一緒に、これからも幸せにな」
「お父様…」
プリムローズは一瞬言葉を詰まらせてから、満面の笑みで頷いた。
「はい。ありがとうございます、お父様」
その笑顔に頬を緩めると、父はプリムローズの手を取って腕に掴まらせた。
やがてパイプオルガンの音色が聴こえてきて、扉が大きく開かれる。
プリムローズは父と一緒に深々と頭を下げてから、ゆっくりとバージンロードを歩き始めた。