冷血男子の甘いヒミツ
冷血王子のヒミツ
無事学校生活を色々と乗り切れた放課後。


華乃ちゃんにバイバイと帰りの挨拶をして、早速スーパーへ向かう。


スーパーならコスパいいし、その上材料も揃いやすい。


夜ごはんの準備もしなきゃだから早く行って帰って作らなきゃ…!


そう思った私は早足で着いたスーパーの中へ入って行った。



********



ホットケーキミックス。


牛乳…あ、でも家に豆乳あったっけ?そこは置き換えて作ってみようかな。


生クリーム。あ、でもどうせなら甘くしてチョコにしよう。


そうやってスイーツのことだけに夢中になってたのが悪かった。


生クリームのある食品売り場に立ち寄って取ろうとした時、ドンッと強く肩が当たった。


「あ、す、すみません…!」


強く当たって我に帰った時、咄嗟に謝った。


「……別に」


「!百瀬くん!?」


顔を上げた時、視界に入ったのは買い物カゴを持ってる百瀬くんだった。


彼だと気づいて同時に声を上げてしまった私に、百瀬くんは顔を歪めて鬱陶しそうにしながら「うるさい」と言った。


今まで、この辺りの人でこの時間帯にいる学生さんって、あまり見かけたことなかったから、


クラスメイトの百瀬くんに出くわすなんて、びっくりしちゃうの無理ないよ。


「って、あれ?それホットケーキミックス?それにバターもある…」


ふと気づいた百瀬くんの買い物かごをよく見るとカットフルーツもあるし、


これってまるで、スイーツを作るんじゃないかと思う材料…。
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