エッセイ書いてみよ
11-1 高卒認定を受けようと思ったきっかけ
私には中学を卒業してから連絡を取っている友人が二人いました。
もともと内気で社交性もないので交友関係も広くはなく、中学時代の友人としか交流はありませんでした。
病気を発症して不登校になったので、中学校では卒業式にも出ていません。
同級生が高校三年間を過ごしている間、私は自分の部屋で、襲い来る病気の症状と必死に戦っていました。
当時は通信制の高校に進学するも、まったく勉強が手につかず、登校日もあったのですが、人が怖くて入学式以外行けませんでした。
そして退学という道を選びました。
そんな私が高卒認定――高等学校卒業程度認定試験を受けようと思ったのは、友人二人が、国立の大学に受かったからです。
そのうち一人が進学したのは、私が中学時代に憧れていた大学でした。
その報告を聞いたことをきっかけに、『私も大学へ行きたい』という思いが頭を駆けめぐるようになりました。
もともと私は中学時代、犯罪学を学びたかったのです。
大学で犯罪心理学や犯罪社会学を学んで、研究者になりたい、と思っていました。
ただ、担任との二者面談で、「そういうの、何の役に立つの?」と言われて咄嗟に反論できなかったり、私が市の図書館で借りてきた犯罪学の教授が書かれた本を読んでいたところを担任ではない教師に、『頭おかしいんじゃない?』と言われたこともあります。
まあそんなことは置いておいて、友人たちの大学合格を聞いて、私も勉強したい、という思いが強くなりました。
それが三月の頃で、色々と悩み高卒認定という資格を知った私は、受験することを決めました。