私だけが知っている桜くん
桜くんは学校では王子様みたいなんて言われてるけど、それは顔だけじゃなくて、こうやって同級生にも敬語を使うことでも言われて言う。


友達になった時に、名前呼びと、敬語を外すことになったが、桜くんはたまに敬語になる時がある。


「あー、次から気をつける…!じゃあ、またな」

……

いつもと違う桜くんに少しだけ動揺してしまった。

「あ。うん!、バイバイ」

そう言って私は駅のほうに帰る桜くんを姿が見えなくなるまで見ていた。



『またな』って、いつも、そんな口調じゃないじゃん…!!

もう、むり…かっこよすぎだよ…



いつもより心臓の音が大きくて、顔が暑かった。

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