私だけが知っている桜くん
「よ、よかったー」

なんて、足から崩れ落ちた間宮くんはとても安心したような顔をしていた。


「類沢さんですよね、ありがとうございます!」


…な、なんで私の名前知ってるの?!


私結構、影薄い人間だけど…


「いえ、てか、名前…」

「もしかして!違いましたか?!」

あ、そうじゃなくて!

とても、焦っている間宮くん。

「いや!あってます!な、なんで知ってるのかと…」

「あっ、えっと、名字が…一緒だったので…いいなーと思って」

だんだん小さくなっていく声。


名字が一緒…


……はっ!!

もしかして!!


「純くんの?!」

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