私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした

恋人が他の人と結婚

キーボードをカタカタと音を鳴らしながら、システムで承認のボタンを押していく。

私はこの瞬間が、たまらなく好きである。

「原田君。昨日の企画、承認しておいたから。」

「ありがとうございます。」

私が目に付けている原田君は、28歳で将来のエースだ。

彼を主任にあげる事が、今の私の仕事のやりがいだ。


「課長、今日は生き生きしてますね。」

原田君は席が近いせいか、私の事をよく見ている。

「そう?今日は、目だったトラブルもなく、早く帰れそうだからね。」

「と言いつつ、何かトラブルがあっても、課長だったら素早く対処するんですよね。」

「やだ、原田君。私の事、買い被り過ぎよ。」

そうよ。私は敢えて、若い時からトラブルに対処してきた。

後輩のトラブルもそう。

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