私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
えっ?私と柊真は、顔を合わせる。

「はははっ。親父、ありがとう。」

電話を切ると柊真は、ニヤニヤしていた。

「婚約破棄って……」

「婚約相手の家に、正式に婚約解消の知らせを入れたらしい。」

「まあ!」

私は柊真と、両手を合わせた。

「よかったね。」

「ああ。おふくろが、言ってくれたんだって。」

「お母さんが?」

未だにお会いした事のない社長夫人。

どんな方なのだろう。

「柊真に好きな人がいるんだったら、婚約者を用意する必要はないでしょって。」

「きゃああ!お母さん、素敵。」

もしかして、未来はバラ色⁉

「ちなみにご両親って、政略結婚?」

「いや、それがさ。親父が大学生の時に、高校生だったおふくろに一目ぼれして、プロポーズしたんだ。」
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