私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「いい相手がいないかと、相談されてな。」

「そんなんで、自分の息子を勝手に薦めるな。」

柊真は立ち上がると、会議室を出た。

「俺も行く。」

「えっ?社長も⁉」

部長達は飛び上がるように驚く。

だよね。えっ?これって、婚約破棄を白紙撤回⁉

すると社長は、私に手招きをした。

「浅見課長は、来なくていいのか?」

「私もですか?」

「関係者だよね。一応。」

あの社長が、一気にキャラ変更?私の事、柊真にふさわしくないみたいな事、言ってたくせに。


「何で、浅見課長が?」

部長の一人が首を傾げる。

すると企画部の部長が、余計な事を言った。

「彼女、社長夫人候補なんです。」

「はあ?あの社長の?」

「いえいえ、御曹司のですよ。」

私は部長の背中を叩いた。
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