私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「半分⁉」

社長と柊真は、叫ぶほど驚きを隠せない。

「それは業務提供という事ですか!」

「親父、落ち着いて。」

さすが柊真。冷静に判断しようとしている。

「利夏さん。」

「はい。」

「それは、確定事項なんでしょうか。」

私はガクッと、膝を着いた。

「株主総会で承認されるものなんでしょうか。」

「ちょっと!」

私は立ち上がって、柊真の肩を掴んだ。

「本気なの?」

「そんな訳ないだろ。」

柊真がニコッと笑うけれど、半分本気だよね。

ああ、終わった。私にはそんな資金ないわ。

「社長。私は、柊真さんとの結婚を諦めます。」

「えっ⁉」

だって、私と結婚したって入ってくるお金は、ないに等しいもん。

「いいの?恭香ちゃん⁉」

「親父、いい訳ないだろ!」
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