私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした

「柊真は、いつも私の事考えてくれています。」

私は柊真の腕を振り払って、利夏さんの前に出た。

「迷惑かけたって言えば、迷惑だって思ってない。誰か助けてと思えば、俺が助けるからって。仕事する気なくて休んだのに、一緒に休み取ってくれて。そういう奴なんです！」

「恭香……もういいから。」

再び柊真が、私の腕を掴んだ。

「あなたは！柊真にふさわしくないっ！」

利夏さんは手を振り上げた。

殴られる！

その瞬間、私の前に柊真が現れた。

バチンッと大きな音が立ち、柊真の頬は赤くなっていた。

「柊真っ！」

私は柊真を抱きしめた。

何で？失礼な事言ったのは、私の方なのに。

そして利夏さんも、目を大きく見開いて驚いていた。

「利夏さん。殴りたいのなら俺を殴ってくれ。」