私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした

新しい環境

こうして、半ば社長と企画部部長の公認の仲になった私と柊真。

ある日の事だった。

「恭香。俺、企画部の部長になれるかもしれない。」

「えっ……」

部長に⁉それは、昇進ではないか!

「また一歩、社長に近づいたわね。」

「ああ。」

御曹司って言っても、柊真は御曹司扱いされるのが、ものすごく嫌だった。


― 結城君って、何もしなくても社長になれるんでしょ。いいね。-

同期の仲間は、そう言って御曹司である柊真を冷やかした。

― 俺たちは、君の手足になって働くだけだよ。 -

そんな同期を前に柊真は、はっきりと言った。

「悔しかったら、俺の代わりに社長になってみろよ。俺は実力で社長になる。」

思い出すな。それで今の部長に、付いて回ったんだよね。

柊真、自ら。
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