私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「ふふふ。」

思い出したら、笑っちゃった。

「何だよ。」

「ううん。昔の事思い出したら、おかしくて。」

「何?何を思い出したんだよ。」

柊真は、私に顔を近づけた。

「ん?何だか、実力で社長になってやるって、言ってた事。」

「ああ、その事?俺もまさかここまで、実力主義だと思ってなかった。」

「ははは!自分で望んだ事じゃん!」

おかしくて笑ったら、柊真が微笑んでいた。

「柊真?」

「俺、長い間おまえに片思いしてたから、こんなふうに傍で笑ってくれてるおまえを見ると、頑張っててよかったと思うよ。」

「そんな大げさな。」

私なんか、柊真にそんなそこまで言われる女じゃないのに。

「本当だよ。」

柊真は両手で抱き寄せてくれて、キスをくれた。
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