私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
せっかく私を溺愛してくれる人に出会ったのに、簡単に手ばしてたまるか。

「ところで、二人はいつ結婚するの?」

「えっ……まだ、日取りは決まってませんけど。」

「と言う事は、結婚することは決まってるんだね。」

「え、ええ。」

よく考えれば私まだ、プロポーズされてない?

確かに結婚してくれとは、言われてるけれど。

「ああ、思い出すな。御曹司が俺の周りをちょこちょこ動き回っていた時の事。」

「はははっ!」

そう言えば、部長。逆に柊真に気を遣っていたもんね。

「俺、コピーとか書類作成から、教えたんだよ。あの御曹司に。」

「それ、何気に自慢ですね。」

「そうだよ。今となったら、優秀な一課の課長で、俺の出番ないけど。」

「ふふふ。」

笑える。入社当時の柊真って、メモ帳持って部長の一言一言、書いてたんだよね。
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