私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
だが、事態は別の方向に動いた。

「えっ⁉部長が支社に転勤⁉」

まさか取締役会議で、承認されなかった⁉

「そうなんだよ。でも副支社長だから、栄転と言えば栄転だけど。」

副支社長って、かなり偉いじゃん。

「なかなか本社にも戻って来れなくなるね。」

部長、寂しそうだな。

「そう言えば、俺の後は御曹司を推しておいたよ。」

「ありがとうございます!」

柊真、嬉しそうだ。

よかったね。

「それで一課の課長なんだけど。」

うんうんと私と柊真は、うなづいた。

「浅見ちゃん、やってみない?」

「えっ?私ですか?」

一課と二課の違いは、扱う予算の違い。

二課は、何十万とか何百万とか、比較的小さな規模を扱うけれど、一課は1000万単位で仕事が動く。
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