私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「じゃあ、斉藤さん。俺がいなくなっても頑張ってね。」

青川君もいくら交際を秘密にしてるからって、冷たい態度。

そして、青川君が荷物を持って、私の席にやってきた。

「ああ、ごめんね。今、荷物運ぶから。」

私が動こうとすると、青川君が荷物を箱に入れるのを手伝ってくれた。

「浅見課長は、二課の課長になって、何年目だったんですか?」

「ああ、ちょうど4年目よ。」

「そうですか。4年もいると、この席にも愛着が湧きますね。」

この子の笑顔を見ると、癒される。

だから、青川君の事。悪く言う人がいないんだと思う。

「青川課長は、何年あそこの席にいたの?」

「一年ちょっとですかね。」

「そう。じゃあ、新しい席に来るのは慣れているはね。」

「はい。おかげで移動も早かったです。」
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