私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
一応、怪我はないか確認。

「大丈夫ですけど……」

原田君は座りなおして、私達を見ている。

「もしかして、結城課長と親密な関係なんですか?」

「はあっ?」

何で私と結城が⁉

「……あいつ、婚約者いるよ。」

「それは残念でしたね。」

残念……?何故に?

「浅見課長みたいなキャリアウーマンって、御曹司とか好きそうですよね。」

そ、そ、そんな風に見られているのかっ!

「……そんな事ないわよ。人は結局、中身だからね。」

「へえ。じゃあ俺みたいな平社員でも、相手してくれるんですか。」

原田君をじーっと見ると、パソコンに集中している。

これは絶対、ノリで言っているな。

「そんな事言ってる前に、この前承認した案件、営業に報告したの?」

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