私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「えっ、その案件。まだ承認されてないんですか?」

逆に木元主任の方が驚く。

「これ、本当に予算合ってる?もっと、他の案を出せば……」

その時、青川君が神崎係長の元へ来た。

「浅見課長、これが最適な案ですよ。」

「そうなの?」

「逆に他の案を再考していたら、取引先の締め切りに間に合いません。」

「だからと言って、相手の予算よりも2500万もオーバーしていいの?」

「一課の案件は、幅も大きいんです。1000万単位で変わってくるのは、いつもの事です。」

企画部がシーンと静まりかえる。


「おい、皆!どうしたんだ。」

柊真が珍しくイライラしている。

「進むべき仕事が、進んでないじゃないか。何をしているんだ。」

確かに、柊真の言う通りだ。
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