私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「えっ……」

「一課の取引先こそ、浅見課長のやり方では失いかねません!」

胸にグサッときた。

「あのなぁ。青川。」

柊真が青川君の目の前に立つ。

「浅見にはそんな事させないよ。何故なら、俺が傍にいるから。」

青川君はそれを聞くと、自分の席に戻って行った。

「青川君……」

「浅見。放っておけ。」

「でもっ!」

こんなの、いい仕事ができる環境じゃないよ。

「青川君にだって、私が付いてるわよ。」

「浅見……」

「どうして?今まで上手く、皆支え合ってたじゃない!」

こんなギクシャクした雰囲気、もう嫌だよ。

「前の部長がいてくれたら、こんな風にならなかったのに。」

私はうつむいて、自分の席に戻った。

分かってる。柊真のせいじゃないって事くらい。
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