私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「浅見課長には、結城部長がいますけど、僕には誰にもいないので。」

そう言って青川君は、ひたすらPCとにらめっこだ。

私は立ち上がると、元気を出した。

「そんな事ない!青川君には結城部長も私も、付いてるわよ!そうだ!今日、これから飲みに行きませんか?」

私は、わざとはしゃいで見せた。

「お二人でどうぞ。」

でも青川君は、ノリが悪い。

本当はこんな人じゃないのに。

「じゃあな、青川。先に帰るぞ。」

「えっ?」

「いいから。浅見、行くぞ。」

柊真は何故か、青川君を置いて行ってしまった。


私は柊真の車に乗ると、直ぐにうたた寝を初めてしまった。

やっぱり柊真の運転は、滑らかで優しい。

まるで、柊真の愛に包まれているようだ。

「着いたぞ。」

「はっ!」
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