私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした

船上の誓い

それから、柊真は変わった。

「浅見課長。この案件、どうしたらいいですか?」

ふと青川君が、二課の案件を聞いてきた。

「ああ、」

私が立ち上がろうとすると、柊真が止めた。

「青川、自分の思う通りにやっていいぞ。」

「えっ……」

私と青川君は、結城部長の方を振り向いた。

「責任は、俺が持つ。」

それは、“おまえの後ろには俺がいるから”と言っているような口調だった。

「はい。」

青川君は、気を取り直して自分で考えている。

「浅見も同じだ。もちろん、何か確認事項がある時は聞いてもらっていいが、基本浅見の思う通りにしろ。」

「はいっ。」

もちろん、私の後ろにも柊真は付いてくれている。

何だろう、この安心感。前の部長とは、違う安心感。
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