私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
普通、協力するとは言えるけれど、助けるなんて言えないもんね。

今、ありがとうだけでは足りないくらいの感謝を、結城に感じていた。


そして昼休み。

私は結城の言葉を、まだ脳内でリピートしていた。

― 助けるから -

それだけで、胸が温かくなる。

結城って、私の事どう思っているんだろう。


その時だった。

『たった今入ってきました。ホットなニュースです。人気俳優・松本裕人さんが、元アイドルの方と入籍したと発表しました。』

息が止まった。

「えっ?」

私はニュースが流れているテレビを、凝視した。

そこには、裕人の顔が映っていた。

『いやー、交際わずか2か月でのスピード婚。さすが、人気俳優は決断も早いですね。』

『お相手の方は、妊娠されてるんでしょうか。』
< 18 / 160 >

この作品をシェア

pagetop