私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
後輩を庇い、その尻ぬぐいもしてきた。

そのおかげで、私は今。課長職にある。

何かあれば、この人が対処してくれる。若い子は皆、私を慕ってくれる。

それが、今の私の力になっている。

こうして、味方を増やす事で、部長への昇進も夢ではない。

目指せ!キャリアウーマン!


「浅見、おまえこの企画、甘い目で見てるだろ。」

私は隣の席を見た。

1課の課長、同期の結城柊真。

同じ歳に会社に入社し、親がこの会社の社長という御曹司は、自分の力で社長職に上り詰めたいと、陰ながら努力している人だ。

同じ歳の同期で、残っているのは私と結城だけという、腐れ縁でもある。


「そうね。何事もチャレンジだから。8割成功する確率があるなら、承認するわ。」

「それでよく、フォローするのがおまえの仕事か?」
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