私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「そうよ。じゃなかったら、何の為に上司がいるの?」

彼が率いる1課は、精鋭ぞろい。

私が見ている2課とは、レベルが違う。

彼のレベルについて行くのは、大変だろうけれど、将来の社長に相応しい人材が揃っているのだから、仕方がない。

「結城のところは、何割成功だったら、承認するの?」

「一か八かだな。」

「はあ?成功一割でも、承認するの?」

「それだけブラッシュアップできる。優秀な人材が揃っているという訳だ。」

考え方が違い過ぎる。

失敗したら、責任取るのはお父さんだぞ?


ちらっと見ると、眼鏡を掛けている結城がいる。

最近、老眼が入ってきていると言っていた。

彼はまだ結婚していない。

将来、会社を継ぐ御曹司だったら、結婚したい女子はたくさんいるだろうに。
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