私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「そう言えば、昇進のお祝いでご飯奢るって、約束してたもんね。」

「昇進祝い⁉」

私はハッとして、横を向いた。

「だったら住前。俺も行っていいよな。」

住前君がえっ?って顔してる。

「結城。えっと……」

何て言えばいい?遠慮して?空気読んで?放っておいて?

「いいよな!」

「……はい。」

こうして私は、結城と二人で住前君の昇進を祝う事になってしまった。


そして10分後。

私と住前君は、結城の行きつけの居酒屋で、乾杯をしていた。

「ねえ、結城。もっといいお店なかったの?」

「失礼な。結構高級な居酒屋だぞ。」

確かに。高いお酒が置いてある。それを住前君がキョロキョロと見ている。

「住前。今日はおまえの昇進祝いだから、好きな酒飲んでいいぞ。」
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