私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「恭香さんが、仕事と家庭両立できるように、支えますから。」

「住前君……」

こんなプロポーズ、聞いた事ない。

呆然としている間に、住前君の唇が近づいて重なる。

柔らかい。温かなキス。まるで包まれているような。

顔を離した住前君は、顔が若干赤くなっていた。


「……ありがとう。」

何だか胸までジーンと温かくなってきた。

「恭香さん。」

「住前君の言葉、温かくて胸が……」

そう言って胸に手を当てると、彼が私を抱きしめてくれた。

「……ホテル行く?」

私は体が打ち震えた。

まだ30にもなっていない男性に、キスされてホテルに誘われるなんて!

もう、この先の人生!ないかもしれない!

「うん。」

私達は腕を組みながら、ホテル街に入って行った。
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