私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
翌日。私は池崎さんとのデートの為、パステルカラーのシャツをチョイスした。

それを見た結城は、白けた顔をしている。

「落ち込んでいると思ったら、そうでもなかったな。」

「そうね。所詮はeasy come easy goよ。」

池崎さんとのデートの為に、次から次へと仕事を片付けていく。

そんな私を見て、結城が椅子を滑らせて、隣にやってくる。

「なあ、失恋した浅見を励ます会でもするか。」

「うーん。いいけど、今日はダメ。」

「何で。」

「イケオジとのデートが、予定されているのよ。」

結城は唖然としている。

「イケオジって何だよ。」

「紳士的でイケてるオジサマの事。」

「もう次の男ができたのか。しかも今度は年上って……」

「アラフォー女に、立ち止まっている時間はないのよ。」
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