私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
それが嬉しい。

「池崎さん。こんな事言ったら女のくせに思うかもしれませんが、私と……」

「おっと。その先は僕に言わせて下さい。」

池崎さんが、私の手を取る。

「先ほど、あなたと一緒に歩いて確信しました。あなたとこれから一緒に生きていけると。」

「池崎さん。」

「ぜひ、僕と結婚を前提に付き合って下さい。」

「はいっ!」

素直に返事ができた。

私、この人とこれからの人生、歩むのね。


それからの時間は、夢のような時間で。

私はもう、池崎さんをみつめっぱなしだった。

料理を全て食べ終え、お会計も池崎さんがしてくれた。

そして帰り道を、一緒に歩いている時だった。

池崎さんが、私の手を握ってくれた。

「恭香さん、今夜はまだ時間がありますか?」
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