私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
「じゃあ、これとこの盛り合わせと……」

「どれ?」

裕人君の顔が近づく。

ああ、やっぱりイケメン。カッコいい。


「ねえ、あれって松本裕人でしょ?あんなオバサンと付き合ってるの?」

隣からオバサンというWordが聞こえた。

オバサン……私、オバサンに見えるんだ。

「気にすんなって。恭香は、綺麗だよ。」

私の頭の上に、花が咲く。

やっぱり裕人は、優しい。

初めて会った時も、さり気なくリードしてくれて、優しかった。

このまま、裕人に抱きしめられたいな。

料理が来て、お酒が来て。

裕人との楽しい時間が過ぎて行く。

いつの間にか裕人は、私の隣に座っていた。


「今日はこのまま、帰りたくないな。」

そう言って裕人の肩にもたれかかった。

そしてさり気なく裕人は、お会計を済ませる。
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