私を溺愛してくれたのは同期の御曹司でした
そして15分後。

家のインターフォンが鳴った。

「誰だろう。」

ボタンを押すと、スーツ姿の結城が映し出された。

「結城……」

ドキドキしながら、玄関のドアを開けた。

「待たせてごめん。」

「いや、そんな15分くらいしか経ってないし。」

結城は家に入ると、リビングで上着を脱いだ。

「仕事はどうしたの?」

「午後、半休貰った。」

ネクタイを外して、ソファーに座る結城を見ると、彼が恋人なのではと錯覚に陥る。

「結城は、お昼食べた?」

「ああ、食べてないな。」

「簡単な物でいいなら、作るけど。」

「頼む。」

何気ない会話が、却って緊張を促す。

とは言っても、料理あまりしないから、ご飯を解凍してチャーハンを作った。

「はい、できたよ。」

チャーハンを二人分、テーブルに置く。
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